リックテレコムWeb雑誌書籍展示会・セミナー 会社案内個人情報保護方針採用情報

テレコミュニケーションコンピューターテレフォニーCOMPASS

テレコミュニケーション

テレコミのご案内
TOPへ戻る
編集コンセプト
2012年発売号一覧
2011年発売号一覧
2010年発売号一覧
2009年発売号一覧
2008年発売号一覧
2007年発売号一覧
2006年発売号一覧
2005年発売号一覧
2004年発売号一覧
2003年発売号一覧
2002年発売号一覧
2001年発売号一覧
インタビュー集2012
インタビュー集2011
インタビュー集2010
インタビュー集2009
インタビュー集2008
インタビュー集2007
インタビュー集2006
インタビュー集2005
インタビュー集2004
インタビュー集2003
インタビュー集2002
インタビュー集2001
お問い合わせ先



広告掲載料金
広告掲載企業
2011・2012年記事広告一覧
連載記事広告一覧
2010年記事広告一覧
2009年記事広告一覧
2008年記事広告一覧
2007年記事広告一覧
2006年記事広告一覧
2005年記事広告一覧
2004年記事広告一覧
2003年記事広告一覧
2002年記事広告一覧
お問い合わせ先


セミナーのご案内
セミナースケジュール
お問い合わせ先



テレコミTOP編集コンセプト購読のご案内広告のご案内



2009年3月号

セールスフォース・ドットコム 代表取締役社長
兼 米国セールスフォース・ドットコム 上級副社長
宇陀栄次氏
景気急降下もクラウドを後押し
企業ICTは急激に「SaaS志向」へ

高度化するユーザーの要求に、従来のITシステムは応えられない――。
セールスフォース・ドットコムの宇陀栄次社長は
クラウドコンピューティングへの関心の高まり、
さらに景気後退も追い風となり
「SaaS導入を検討する企業が圧倒的に増えた」と手応えを語る。

Profile

宇陀栄次氏
(うだ・えいじ)
慶応大学法学部卒業後、1981年に日本アイ・ビー・エム入社。2000年までの在任中、大手企業担当の営業部門を経て、社長補佐、製品事業部長、理事情報サービス産業事業部長などの要職を歴任し、情報サービス産業各社との提携や協業の事業責任を担当。01年以降、法人系IT企業の社長を歴任。
04年3月、米国セールスフォース・ドットコムSenior Vice President(上級副社長)に就任。同年4月、セールスフォース・ドットコム代表取締役社長に就任。現在に至る。米国セールスフォース・ドットコムSenior Vice President(上級副社長)は兼任

SaaS/クラウドコンピューティングが企業に与える最も大きな変化とは何でしょうか。

宇陀 一言で言えば、スピードとコスト、そしてクオリティが大きく変わるということです。今までできなかったことが、非常に短期間かつ低コストでできるようになります。
 従来のシステムとSaaSとで、なぜスピードが違うのか。それは「簡単に直せる」からです。
 今までのITは、いったん作ったものを後で直すにはコストもかかり、非常に大変です。そのため開発も慎重に進めていかざるを得ません。
 一方、我々のサービスはすでに百数十万人のお客様に使われており、お客様からの数多くの要求に応えるため、年に3回、これまでの9年間で27回のバージョンアップを繰り返してきました。つまり、大抵の機能はすでに網羅されており、利用開始後に「これが必要だった」となっても、ものの5分で機能を追加できます。
 だから「とりあえずここからやろう」という形でスタートできる。そこが最も大きな違いですね。

企業にとってITがさらに身近なものになりますね。

宇陀 今までは、ITを使って何か新しいことができると思い付いても、システムベンダーに見積りを頼んで、稟議プロセスを踏んで契約して、その後ようやく開発と、数カ月もの期間がかかっていました。負担が大きすぎるために実現できないことも多かったでしょう。
 他の分野で、そういったことがあるでしょうか。テレビを見るために電気をどうしようかなと考える人はいません。行きたい場所にもクルマや電車ですぐに行けます。でも、ITではまだ、考えた挙句に止めてしまうということが多い。情報を集めて新しいことを考え、思い付きをすんなりと実行できるようになっていけば、ITをもっとビジネスに活かすことができます。
 ITもこれまで、その時代ごとに大きく貢献してきました。しかし、ブロードバンドが普及し、コンシューマーWebの世界で技術が大きく進化したことで、これからの法人のITは、まさにガラっと変わるでしょう。

「大不況」も追い風

SaaSのほうが優れているとなると、今後、ほとんどの企業向けアプリケーションはクラウド側に移行していくのでしょうか。

宇陀 すべてのアプリケーションについてクラウドのほうがいいとは言いません。ですが、かなりの部分は移行していくでしょう。
 従来の“手作り”のシステムの良さは否定しませんが、こう考えてはどうでしょうか。自家用車を持っている人も、移動にはタクシーや電車などさまざまな手段を使います。
 それと同様に、すでに社会基盤になりつつあるITも、より賢く使うための選択をすることが重要です。

クラウドへの移行は、どのくらいのスピードで進展していくと考えていますか。

宇陀 技術的、経済的な要素から「こっちのほうがいい」と判断しても、心理的になかなか移行できないことがあります。だから、移行は緩やかに進んでいくと考えていましたが、最近、大きな変化が見られます。
 経済の大混乱で、どの企業もコストリダクションを厳しく追及するようになり、その中で、新しい選択肢も検討すべきだという会社が圧倒的に増えてきました。
 先日もあるお客様から「コスト削減のためなら、何でも提案を受ける」と言われました。従来のシステムベンダーに相談すれば「それでは、値段をもう少し下げましょう」と対応してくれるでしょうが、そのレベルでは要求を満たせないというのです。まったく新しいモデル、テクノロジーで現状を変える必要があると。
 現在の企業が抱えている課題は、もう「10%下げます」では対応できないものだということです。コストを2分の1、3分の1にできるようなアイデアが求められているのです。
 そのような発想が広がっていくことで、我々にとってチャンスが出てくると思っています。

ユーザーの意識も大きく変化しているということですね。では、現在までの国内でのSalesforce CRMの導入状況を教えてください。

宇陀 海外と比較しても、過去数年間、日本のほうが伸び率が高くなっています。実は、ちょっと日本では難しいかなとも思っていたのですが、大手企業のお客様にもすんなり採用していただき、安心感が広がったことが大きかったですね。
 日本のマーケットの特徴は、まず各業種のリーディングカンパニーが導入し、そこから裾野が広がっていくという点にあります。すでにほとんどの業種のトップクラスで、部分的にせよ採用いただいています。官公庁についても、中央省庁、地方自治体でもテスト的にではありますが採用されるケースも出てきました。
 景気後退が追い風になっていること、さらにSaaS/クラウドの認知度向上も合わせて、導入に一気に勢いがつく、その手前に来ていると感じています。
(聞き手・太田智晴)
続きは本誌をご覧下さい

リックテレコムメール配信サービス


 
Copyright 2003-2008 RIC TELECOM,All Rights Reserved