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2012年2月号

mmbi
代表取締役社長
二木治成氏
通信・放送連携を活かす番組に
スマートテレビの先駆けの役割も

ISDB-Tmm方式を採用したスマートフォン向け放送局
「NOTTV(ノッティーヴィー)」が今年4月に開局する。
単にテレビ向けのコンテンツをモバイルで提供するのではなく、
双方向性など通信と放送の連携を活かした
従来にはない番組作りを目指している。

Profile

二木治成氏
(ふたつぎ・はるなり)
1976年3月名古屋大学大学院工学研究科修士課程修了、同年4月日本電信電話公社入社。99年1月エヌ・ティ・ティ移動通信網経営企画部担当部長。2000年4月エヌ・ティ・ティ・ドコモ経営企画部担当部長。01年6月同埼玉支店長。03年6月同取締役ネットワーク企画部長。04年6月同取締役人事育成部長。06年6月同取締役常務執行役員人事育成部長。07年6月同取締役常務執行役員ネットワーク本部長。08年6月同取締役常務執行役員ネットワーク担当。2010年6月マルチメディア放送代表取締役社長に就任、現在に至る

ISDB-Tmm方式のモバキャス放送「NOTTV」が4月1日にサービスを開始します。残り3カ月を切りましたが、手応えはいかがですか。

二木 ちょうどスカイツリーから試験電波を出しているところで、カラーバーや動画など基本機能は映ることが確認できました。今後は、リアルタイム型放送や蓄積型放送、不具合発生時などさまざまな状況を想定した試験を行っていきます。
 2月中旬には開局発表会を開催し、そこで4月からの番組内容など具体的なことをお話する予定です。あらゆることがゼロからのスタートで、これまで苦労もしましたが、ようやく道筋が見えてきたかなと感じています。

一般的に、モバキャスはワンセグと区別がつきにくいようです。最近では、「YouTube」「ニコニコ動画」をスマートフォンで視聴する人が増えているほか、ドコモでも「BeeTV」「Hulu」といった動画サービスを手がけています。これらとどのように差別化を図るのですか。

二木 ワンセグは解像度がQVGAでフレームレートが15fpsであるのに対し、NOTTVはワイドVGAで30fpsという品質のため、ワンセグの10倍の高画質で放送します。
 また、東京から名古屋に行くとチャンネルが変わることからわかるように、ワンセグは地上デジタル放送のローカル番組を無料で提供しています。これに対し、衛星放送は全国同じチャンネルの有料放送ですが、現状テレビ以外で見ることができません。NOTTVは2チャンネル目をニュースチャンネルとして衛星放送と連携して24時間最新のニュースを放送する予定で、CSやBSのモバイル版としての役割も担っています。
 通信のネットワークを使う「ニコニコ生放送」は魅力的なコンテンツですが、残念ながら「今」の情報を一斉に多くの人に見てもらおうとすると負荷がかかりすぎてしまいます。NOTTVは放送波なので、一斉に多くの人が見ることに向いています。また、通信で送るデジタルコンテンツは、視聴者が取りに行くプル型ですが、NOTTVではプッシュ型で送りますので、週刊誌や月刊誌など、その時の旬の情報が定期的に届くようなコンテンツに向いています。

通信で送るコンテンツとは差別化し、モバキャスならではの特徴を活かした独自の番組を作るというわけですね。

二木 そうです。通信と放送が「融合する」というと双方が混ざり合い、どちらかが相手を呑み込むようなイメージがあります。しかし、私はこれらが「連携する」ことで新しい価値が生まれるという捉え方をしています。
 現在、子会社でハード事業者のジャパン・モバイルキャスティングを含めると187人の従業員がいます。このうちドコモからは約100人で、残りは放送局などさまざまな会社から集まっており、番組の内容と、放送システムや端末の機能を議論しながら進めています。通常はまずシステムありきで、それに合わせたコンテンツを後から考えるのでしょうが、NOTTVは提供できる機能とコンテンツの議論を同時並行で進めているのが画期的であり、まさに通信と放送の連携だと思います。

通信と放送の連携を活かしたコンテンツには、具体的にどのようなものがあるのですか。

二木 例えば、1台の端末で番組を視聴しながらTwitterやFacebookなどと連携して楽しむことが可能で、ソーシャルメディアの著名人が登場する番組を予定しています。また、放送波は上りの周波数も使えるので、視聴者参加型のクイズ番組やオークション番組などインタラクティブ(双方向)性を前提にしたコンテンツも期待できます。
 米国では「スマートテレビ」(インターネット機能を搭載し、ゲームや動画、SNSなどが利用できるテレビ)が注目を集めています。スマートテレビはインタラクティブ性が特徴の1つですが、日本ではまだテレビをインターネット接続している家庭は多くありません。
 その点、NOTTVはスマートフォン向けの放送局ですから、最初からすべての視聴者向けにインタラクティブを前提にした番組を作ることが可能です。日本でもいずれスマートテレビの時代が訪れるはずで、NOTTVが「モバイルスマートテレビ」として先駆けとなり、新しいテレビの視聴方法や番組作りを実現できるのではないかと考えています。

BtoBtoCモデルも検討

サービス開始から3〜4年後に単年度黒字化を目指しているそうですが、どのようなビジネスモデルになるのですか。

二木 リアルタイム型放送3チャンネルで月額420円に加えて、プレミアムコンテンツについては別途料金をいただく仕組みで、これに加入者数を掛け合わせた収益モデルが中心です。
 料金とサービス加入者はほぼ反比例の関係にあり、料金が上がるほど加入者は減少します。当社では、初年度は100万加入、将来的には1000万加入を目標にしています。モバイルサービスとしての入りやすさを考えると、1コイン(500円)以下にしたいということもあり、420円という料金設定にしました。iモードは月額315円で約5000万の加入者がいます。月額420円にするとそこまでの人数を獲得することは難しくなるかもしれませんが、数百万から1000万なら可能だと考えています。
 広告モデルも否定しているわけではなく、加入者が増えてくれば、広告も入るようになると見ています。さらに、雑誌や新聞のコンテンツを提供する企業が我々の放送を使って配信するBtoBtoCモデルも検討していきます。

最終的にはコンテンツが勝負になりそうですね。

(聞き手・土谷宜弘)
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