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Interviewインタビュー

2018年9月号

地域に“変化”起こす先駆者へ
3本柱で収益基盤を強化する

小林 充佳 氏

小林 充佳 氏
(こばやし・みつよし)
1980年3月、慶應義塾大学工学部電気工学科卒業。82年3月、慶應義塾大学大学院電気工学専攻修士課程修了。同年4月に日本電信電話公社に入社。2002年5月、NTT西日本 人事部担当部長(NTTネオメイト)、06年6月岡山支店長、08年7月サービスマネジメント部長、10年6月取締役サービスマネジメント部長。12年6月NTT 取締役技術企画部門長・新ビジネス推進室長兼務、14年6月、NTT 常務取締役技術企画部門長を経て、18年6月にNTT西日本 代表取締役社長に就任

NTT西日本
代表取締役社長
小林 充佳 氏

地域の自治体や企業と一緒に、先頭に立って社会課題を解決する「ソーシャルICTパイオニア」への変革を掲げたNTT西日本の小林充佳新社長。新たな「成長ビジネス」としては、同社の重要なアセットの1つである通信ビルを活用したエネルギー事業やエッジコンピューティングなどに意欲を燃やす。PSTN移行が完了する7年後を目標に“ムーンショット”の実現を目指す。

「ソーシャルICTパイオニア」を目指すという方針を就任会見で打ち出しました。

小林 世の中の方からすると、NTT西日本グループは、やはりまだまだ「電話の会社」「光サービスの会社」という印象だと思います。
 今も提供していますが、電話やネットワークだけではない、いろいろなサービスをもっともっと展開し、社会的な課題をICTで解決していきたい。そして、地域のお客様に愛され、頼りにされる会社になりたい──。
 そうした目標をキャッチコピーにしたのが「ソーシャルICTパイオニア」です。社会的な課題をICTで解決するので「ソーシャルICT」。なおかつ“先駆者”として、先頭に立って地域の自治体や企業の方々と一緒にやっていきたいということで「パイオニア」です。

地域の課題を先駆者として解決していける能力が、NTT西日本グループにはあると。

小林 なぜ、そんなことが言えるのかというと、まだ原石なのですが、NTT西日本グループには3つの強みがあると思っているからです。
 1つは「技術」です。NTTの研究所も含めて、ICTに関するノウハウや先進的な技術について、我々は十分な素養を持っているつもりです。
 2つめは、営業活動を通じて、いろいろな自治体や企業の方々とお話しさせていただいている「人」ですね。地域のお客様の相談事をお聞きして提案できるという意味では、かなりいい線をいっていると思います。
 そして3つめは、我々が持っている「設備(アセット)」です。これには2つあって、1つは通信ネットワーク、もう1つは通信ビルです。特に通信ビルをもっと活用できるのではないかと考えています。
 これら3つの強みをさらに磨いていけば、地域の自治体や企業の方々に、もっと優れた「課題解決型」ソリューションを提案できます。我々が先頭に立って、地域の方々と一緒に“変化”を起こしていきます。

800の自治体に横展開

地域はどんな課題を抱えており、どう解決していきますか。

小林 少子高齢化や地域間格差といった社会的な課題がありますが、その解決にICTが大きな威力を発揮できると思っています。
 例えば世の中では今、AIやロボティクスが注目を集めていますが、これらを仕事やサービスの中に取り込むことによって、労働力をもっと補填することができます。情報に関する地域間格差も、ICTによって縮められるでしょう。
 また、西日本には多くの中堅中小企業がありますが、我々のICTや営業チャネルを使って、中堅中小企業の方々の商品やサービスをうまく結び付けることもできると思っています。

「結び付ける」ですか。

小林 ICTの力に加えて、我々の営業員などの「人」も介在することで、いろいろな“出会い”を作っていこうということです。
 中堅中小企業の方々の課題としては、もちろん「ICTをどう使えばいいのか分からない」ということもあるのですが、最終的に何がしたいかというと、「自社の商品やサービスをもっと世の中に広げて利益を得たい」わけです。
 例えば、A社とB社という地理的に離れていて、分野も全然違う会社があったとします。それぞれの強みを組み合わせると双方にメリットが出るが、あまり出会う可能性がない─。そうした方々を結び付けるお手伝いができると思っています。小さな会社が活性化しないことには、地域経済は良くなりません。

地域の“接点”を目指すということですね。課題解決型ソリューションについては、すでにどんな成果が出ていますか。

(聞き手・太田智晴)
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