一般的には、ISPを含めた通信事業者各社が提供しているVoIP技術を使った電話サービスを指す。1995年ごろから始まったPC間での「インターネット電話」とは意味合いを異にする。両者について、ITUや総務省では次のように定義している。
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IP電話:ネットワークの一部または全部においてIPネットワーク技術を利用して提供する音声電話サービス
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インターネット電話:IP電話のうち、WWW等のアプリケーションに利用されているものと同じIPネットワークを利用するもの。
つまり、IP電話は、通信ルートが不明確なインターネットを使わず、通信事業者が管理するIPネットワーク上で提供されるサービスということになる。また、今話題となっているIP電話は、正確には“ブロードバンド”あるいは“加入者系”という接頭語が付く。2001年4月にフュージョン・コミュニケーションズが開始したサービスのように、両端のアクセス回線に一般電話網を使う“中継系”のIP電話サービスもある。
IP電話の普及促進策の一環として、一般加入電話との相互通話を可能とするために(一般の電話機からIP電話あてにダイヤルできるように)、IP電話専用に「050」で始まる11桁の番号(050-CDEF-GHJK)が割り当てられた。