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監視カメラの分野も技術革新によりアナログからデジタルへの移行が進んでいる。デジタル化(IP化)したカメラに換える際問題になるのが、設置環境にもよるのだが、配線をLANケーブルに替えることで生じる高額な工事費用があげられる。監視カメラのIP化は、カメラ本体の入れ替えだけではすまない、このようないくつかの課題を抱えている。パナソニックではそれらの課題を解決できる製品を揃えた、充実した商品ラインアップを作りあげた。 |
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アナログ監視カメラのIP化には次のような利点がある。
・高画質、高機能化
・IPネットワークを活用した遠距離、広域集中監視の実現
・機器の増設や移動が容易
・配線数の削減
・距離による画質の劣化が無い
・パソコンを使ったモニタリング
このように、多くの利点がある一方、課題もある。移行における課題の1つにあげられるのが高額な初期投資だ。アナログ監視カメラからIPに対応するネットワークカメラに移行するには、カメラ本体の他、そのインフラであるケーブルを基本的にはすべて入れ替える必要があるからだ。
そのため、現有設備を活かすことが出来ず、大きな初期費用が発生することになる。ユーザーがネットワークカメラの良さを理解していても、この問題があるため導入が進められないケースもある。
そこでパナソニックでは、アナログからIP化(ネットワークカメラ)への移行をスムーズに行うために効果的な製品を開発し、ユーザーの要望に応えられる製品強化を進めている。その一つが、PoE給電機能付同軸-LANコンバーター(BY-HPE11KT)だ。
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BY-HPE11KTは、アナログ監視カメラで使用している同軸ケーブル(5C-2V)に、ネットワークカメラの接続を実現する装置で、社屋や工場、店舗、倉庫などの構内に既に配線されている同軸ケーブルに、BY-HPE11KTを中継させてネットワークカメラを接続することで、LANケーブルを新たに配線するコストを抑え、IP化にかかる初期投資コストを削減することができる製品だ。
主な特徴は以下のとおり。
・既存同軸配線を使って、IPネットワーク化に対応
・最長500m先にあるネットワークカメラまでのPoE給電を実現
・高速で安定した長距離伝送(最長2km)
BY-HPE11KTは、同軸ケーブルインターフェイス(BNC)とLANインターフェイス(RJ45)の双方を持っており、センター側とカメラ側のアダプター2つ1組の製品で機能する。LANから同軸ケーブル、同軸ケーブルからLANへの変換を行うことが可能だ。
具体的には下記のシステム概略図のように、既設同軸ケーブルの両端にセンター側、カメラ側アダプターを接続して使用する。同軸ケーブルは最長2kmまで通信可能で、通信速度は35Mbps*1を実現している。
また同軸ケーブルが500m以内であれば、PoE給電機能を持ったネットワークカメラ*2に給電を行うこともできる。
既設同軸ケーブルの活用だけでなくBY-HPE11KTを使えば、これまではケーブルの距離や電源の問題でネットワークカメラを設置できなかった場所でも、画像の監視が可能になった。これまでLANケーブルへの切替が進まなかった建物などでも、BY-HPE11KTによって、監視カメラのIP化へと加速することが期待できる。
BY-HPE11KT システム概略図 |
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アナログ監視カメラのIP化を進める過程で部分的に既設アナログカメラを残した状態で、システムの運用を開始したいという要望が、ユーザーからある場合がある。導入段階でかかる費用を分散し、後に順次ネットワークカメラに切り替えていくという目的からだ。
そのニーズに応えたのが、ネットワークビデオエンコーダー(DG-GXE500)だ。アナログ監視カメラをIPネットワークに接続するための装置で、アナログカメラとネットワークカメラの共存したシステムの運用を可能にした。1台のDG-GXE500に現在使用されているアナログ監視カメラを最大4台まで接続し、アナログ監視カメラのIPネットワーク接続を実現する。
DG-GXE500では、アナログ監視カメラの画像は、H.264/MPEG-4/JPEGに変換され、ネットワークへ出力される。画像はネットワーク上に接続されたネットワークディスクレコーダーで、他のネットワークカメラと一緒に録画やモニタリングを行うことができる。
そのため、既存のアナログ監視カメラをH.264対応や顔検出機能など最新機能を持ったネットワークカメラのように使用することも可能になった。
主な特徴は以下のとおり。
・多彩で高機能なエンコーディング機能(H.264/MPEG-4/JPEG対応)
・電源工事が不要(PoE受電)
・顔検出機能(CH1に接続されたカメラのみ)
・SD/SDHCメモリーカードスロット搭載
GXE500 システム概略図 |
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パナソニックでは基本となるネットワークカメラの機能強化にも力を入れており、ユーザーからの様々な要望に対応することができる。高画質、高機能のネットワークカメラ ラインアップも充実しており、その代表といえる製品が、パナソニックの新しいネットワークカメラコンセプトを実現しているi-PRO SmartHDだ。独自プラットフォームであるUniphier®システムLSIを搭載し、高画質で高圧縮処理による映像、顔検出などの多彩な機能、低消費電力を実現している。
このようにパナソニックは、アナログ監視カメラの現有資産を活用しながらIPに移行できる機器を提供し、初期コストを抑えながら、新しい、より高機能なIPネットワーク監視システムへの移行を推進している。アナログカメラと同じように、簡単にネットワークカメラを接続することのできる製品を開発したことで、アナログに強い会社でも、IP系の通信のわかる会社でも、ネットワークカメラを、垣根なく扱えるようにし、カメラのIP化を促進させている。
同社ではユーザーのニーズと販売パートナーの売りやすさを考えた製品ラインアップを強化したことで、ネットワークカメラによるアナログカメラリプレースという分野でも、市場をリードして行く方針だ。
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