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Interviewインタビュー

2014年8月号

新料金プランで他社に一歩先行
ドコモの全体像表わす新ブランドを

阿佐美弘恭氏

阿佐美弘恭氏
(あさみ・ひろやす)
1980年3月早稲田大学理工学部(電子通信)卒業、同年4月日本電信電話公社入社。98年4月日本電信電話株式会社企画室担当部長。2003年9月エヌ・ティ・ティ ドコモ ユビキタスビジネス部担当部長。04年9月同マルチメディアサービス部担当部長。07年6月同コンテンツ&カスタマ部長。09年6月同執行役員コンシューマサービス部長。2013年3月同常務執行役員マルチメディア担当。同年7月同常務執行役員スマートライフビジネス本部長。2014年6月取締役常務執行役員経営企画部長、現在に至る

NTTドコモ
取締役常務執行役員 経営企画部長
阿佐美 弘恭 氏

NTTドコモは新料金プラン、VoLTEで他社に先んじたことで「攻め」の局面に入った印象を与えている。7月には大規模な組織改革を行い支社・支店と地域子会社の一体化などを進める。「携帯電話事業が過渡期を迎えるなか、新たな付加価値を生み出したい」と経営企画部長に就任した阿佐美氏は意気込みを語る。

6月1日に開始した新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」の契約数が7月6日時点で約510万件を突破するなど出足好調です。

阿佐美 新料金プランは、当社にとってまさに大きな決断でした。しかし、国内で初めて通話定額制とパケットシェアプランを出したことで、他社より一歩先んじることができたと思います。
 従来、お客様の間では携帯電話の音声通話は「料金が高い」というイメージがあり、そのためにVoIPアプリなど他社の通話サービスに流れていました。ところが、カケホーダイの導入以降は、今までよりも通話時間が伸びています。もともと「たくさん話したい」という潜在的なニーズがあり、定額制によって時間や料金を気にせず通話できるようになったということなのかもしれません。
 他方、パケあえるは、長期契約している人にぶら下がる形で家族がパケットを分け合うというユニークな発想です。データ通信を使う量に個人差がある中で、無駄なく使いきれることから割安感があると思います。
 パケット利用を増やすには、水道水のように1人のお客様により多く使っていただけるよう蛇口をひねって開ける方法と、電気のようにコンセントを多くしてより多くの機器を接続することで消費量を増やす方法の2通りがあります。米国の通信キャリアは数年前からパケットシェアプランを導入していますが、より多くの機器を使う方向にあるようです。

単に新しい料金プランを始めるだけでなく、利用スタイルそのものを変えていくということですか。

阿佐美 そうなります。スマートライフビジネス本部長時代も、タブレットで動画を視聴するという利用スタイルを苦労しながら作ってきました。深夜にテレビで見たい番組がないときにオンデマンドで好きな番組を選べるようにしたり、自宅でダウンロードした動画を通勤時間中に視聴するといったスタイルは、お客様が使われているうちに見つけるもので、始めからニーズがあったわけではありません。
 新料金プランも、開始当初は若干の減収になることは覚悟の上で、お客様に実際に利用してその価値を認めていただき、より多くのパケットをお使いいただくような方向に持っていけたらと考えています。

支社と地域子会社を一体化

7月1日に「ドコモCS」を新たに設立するなど、子会社の大規模な再編を行いました。組織改革の狙いはどこにあるのですか。

阿佐美 従来はドコモ本体の支社・支店が各地域にあり、それらとは別にコールセンターや代理店支援業務、通信ネットワークの建設・保守などを担う機能分担子会社が全国に計25社ありました。それらをドコモCS9社と機能分担子会社3社の計12社に集約しました。
 例えばドコモショップに対しては、これまで支社・支店、子会社のドコモ・ビジネスネットなど複数でサポートしていました。今回の組織改革では支店がドコモCSの傘下に入り、ドコモCSが一体的にドコモショップを支援する体制にあらためました。
 以前から「One docomo」という社内コミュニケーション活動を展開してきましたが、ドコモ本体とドコモCSが連携し、地域ドコモCS8社の社長はドコモの支社長を兼務します。地域のお客様と直接接する機会のある人間が、本社と情報を共有し、「One docomo」としてどうすればいいか考えることで、相乗効果が期待できると考えています。

ドコモ本体の役割はどうなるのですか。

(聞き手・土谷宜弘)
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