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Interviewインタビュー

2015年12月号

Web会議は社会インフラ用途へ
業種別ソリューションで市場開拓

藤野隆雄氏

間下直晃氏
(ました・なおあき)
1977年生まれ、慶應義塾大学大学院修了。慶應義塾大学在学中の98年に、Webソリューションサービス事業を行なう有限会社ブイキューブインターネット(現:株式会社ブイキューブ)を設立。その後、ビジュアルコミュニケーション事業へ転換し、08年以降8年連続で首位を獲得している。また、米国インテル キャピタルからの出資を機に、マレーシア、シンガポール、インドネシアなど6カ国に現地法人を設立。06年4月にブイキューブCEOに就任。現在に至る

ブイキューブ
代表取締役社長 CEO
間下直晃 氏

ブイキューブは2004年の参入以降、Web会議システムのトップベンダーとして業界をけん引してきた。 今年もWeb会議サービス「V-CUBE ミーティング」の9年ぶりのバージョンアップや テレビ会議システムの投入などによる事業拡大を積極的に推進している。 間下社長は「会議利用にとどまらず、社会インフラ的な用途活用を進めたい」 と抱負を語る。

学生時代に起業し、このほど東証一部上場も果たしました。最近の市場環境をどう見ていますか。

間下 本格的に事業を開始したのが2004年ですから、今年で丸10年を迎えたことになります。この間、会議システムを含むビジュアルコミュニケーション市場を取り巻く環境は激変しました。
 最大の転機となったのが08年のリーマン・ショックで、企業では出張経費の削減により会議システムの活用ニーズが生まれ、当社への問い合わせも10倍に増えました。また、企業が投資を抑制し設備を保有すること自体を見直す方向になったのを契機に、クラウドサービスに対する理解が深まりました。
 その結果、会議システムも社内だけでなく社外でも使えるSaaS型が当たり前になっています。セキュリティの関係でインターネット接続が認められない金融機関や、オンプレミスで導入した方が割安になる大手企業など一部の例外を除き、今ではお客様の99%がSaaS型を選択されています。こうした流れは大きなパラダイムシフトであり、当社にとって追い風になっていると言えます。

最近は、地方創生や女性活用をキーワードに政府が在宅勤務を後押しするなど、国をあげてワークスタイル変革の取り組みを推進しています。こうした動きもWeb会議システムのさらなる普及につながりますね。

間下 場所を問わない働き方を追求するかぎり、コミュニケーションが必ず課題になります。従って、ワークスタイル変革ではWeb会議システムのようなコミュニケーションツールが鍵を握っています。
 当社はこれまで、多くの企業が安価にかつ簡単に使える仕組みを提供することで、どこでも働ける環境作りを目指してきました。
 この9月にWeb会議システム「V-CUBE ミーティング」のメジャーバージョンアップを9年ぶりに行いました。映像圧縮や映像転送、音声コーデックなどあらゆる技術を最新のものに入れ替えた結果、さらに品質が向上しています。
 最近ではPCだけでなくスマートデバイスからWeb会議に参加する機会が増えています。そこで今回のバージョンアップでは「モバイルファースト」をコンセプトに、不安定なネットワーク環境でも安定して使えることを目指しました。
 リリース前の3カ月間、社内で試したところ、旧バージョンと比べて利用時間が2.4倍に増える一方、1回あたりの会議時間は20%減少しました。外出先や自宅など利用環境を選ばなくなったことで、ちょっとした打ち合わせなどにも頻繁に使われるようになったことを意味しています。
 Web会議システムは、「直接会って話をしたい」という人間の根本的な欲求に応えるものであり、さらに普及していくと期待しています。

スマートデバイスからWeb会議に参加するようになったことで、利用シーンも広がっているのではありませんか。

間下 そうですね。例えば鉄道会社では事故現場の様子をスマートデバイスのカメラを使って指令室に伝えるなど、会議以外のコミュニケーションへの活用が広がっています。
 我々は創業時から「ビジュアルコミュニケーション」という概念を提唱してきましたが、当時はなかなか理解されませんでした。ここにきてようやく、社内会議にとどまらない、ビジネスにおけるあらゆるコミュニケーションをつなぐ役割としてWeb会議システムが認知されるようになってきたと実感しています。

テレビ会議市場にも参入

ブイキューブでは上場以来、成長戦略として「国内シェアの拡大と潜在市場の開拓」「アジアを中心とする海外展開の拡大」「BtoBtoC型プラットフォームモデルの展開」の3点を掲げています。まず、国内市場については具体的にどうやって広げていきますか。

(聞き手・土谷宜弘)
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