• トップページ
  • テレコミュニケーションとは
  • バックナンバー
  • 定期購読申込
  • 広告出稿の案内
  • 取り扱い書店
  • お問い合わせ

Interviewインタビュー

2018年7月号

「社会インフラ×IoT」に確信
5Gと海洋も加速させる

坪井 正志 氏

坪井 正志 氏
(つぼい・まさし)
1983年3月慶應義塾大学工学部管理工学科卒業後、同年4月沖電気工業入社。2002年4月マルチメディアメッセージングカンパニー・プレジデント。05年4月情報通信事業グループIPシステムカンパニー・プレジデント。08年4月グローバルビジネス本部長。09年4月OKIネットワークス取締役。11年4月通信システム事業本部企業ネットワークシステム事業部長。15年4月執行役員、同年10月ソリューション&サービス事業本部副本部長。17年4月常務執行役員 情報通信事業本部長(現職)

OKI 常務執行役員
情報通信事業本部長
坪井 正志 氏

「社会インフラ×IoTという方向性は、間違っていないと確信している」──。「IoTのOKI」を目指す方針を掲げてから1年、OKI 情報通信事業本部長の坪井正志常務は、確かな手応えを感じているようだ。今年度はさらに5G関連ビジネスや、同社の強みの1つである海洋・音響技術を活用したIoTソリューションの取り組みも加速させる。

「IoTのOKI」を目指すという情報通信事業本部の中期経営計画(以下、中計)を、昨年5月に打ち出してから1年が経ちました。

坪井 私どもは元々、社会インフラを構築されている公共・民間のお客様にソリューションを提供してきました。また、「IoT」という言葉が登場する以前から、公共向けを中心にセンシング技術、金融系を中心にデータ処理技術、創業時からの事業である通信ネットワークと、IoTの考え方で事業に取り組んできたわけです。そこで情報通信事業本部では「社会インフラ×IoT」を2019年度までの中計の軸に定め、「IoTのOKIと言われるくらいになろう」という目標を立てました。

その目標に向かって、OKIはこの1年間、数多くのIoT関連の発表を行ってきました。「IoTのOKI」というイメージもだいぶ浸透してきた印象があります。

坪井 そうですね。「OKIは情報発信が弱い」と指摘されていたこともあり、情報発信にしっかり取り組もうと、お客様のシステムを請け負うだけではなく、自社企画型の商品にも力を入れてきました。

昨年度に出したIoT関連の新商品をいくつか紹介していただけますか。

坪井 例えば、ネットワーク型超音波水位計があります。河川内に機器を設置することなく河川の上から水位を測れるセンサーで、河川が氾濫しても流されることがありません。また、サブGHz帯の省電力マルチホップ無線と太陽光パネルを組み合わせることで、完全にワイヤレス化できるので、工事費や維持管理費を大幅に削減できます。センサー系では他にも、光ファイバーセンサーやマルチビーム測深機などを昨年度に商品化しました。
 IoTでは映像が重要なカギを握ると考えていますが、映像IoTゲートウェイの「AISION」もリリースしました。映像データを最大約1/10に圧縮できる機能と、顔認識や車両認識などの画像センシング機能を融合させたエッジコンピューターです。画像センシングとAI・アナリティクス技術により、レジの混雑予測などが行える店舗業務改善支援ソリューション「VisIoT」も販売開始しました。
 中計で「最重点」領域に設定した交通関連では、車両プローブ情報を活用した民間向けITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)サービス「LocoMobi2.0」があります。また、人手不足が大きな問題となっていますが、AI対話エンジンを搭載し、銀行などで無人窓口応対を実現できるAIアシスト端末なども発表しています。

以前と比べると、新商品のリリース数は格段に増えたのですか。

坪井 まったく違いますね。もちろん突然、商品を出せるわけではないので、技術の素養は十分にあったのです。ただ今までは個別にお客様に紹介するだけで、商品化は行わないケースが結構ありました。
 なぜかというと、超音波水位計だけを単に発表しても、多くのお客様にとっては「よく分からないね」となるからです。しかし、例えばマルチホップ無線などと組み合わせ、「社会インフラの課題解決に寄与するIoTソリューションです」と説明すると、「なるほどね」となります。社会インフラ×IoTという軸を作ったことで、商品化しやすくなりました。

49社とIoTで共創中

IoT時代を迎えて、OKIが蓄積してきた技術資産を、今まで以上に活かせるようになったということですか。

坪井 まさにそうです。でなければ、この短期間にこれだけの数の新商品は出せません。
 次々にIoT関連の新商品を投入できた大きな理由としては、私どもの企業規模も挙げられます。OKIぐらいのサイズの企業が、IoTでは一番有利なポジションにあると思っているのです。
 IoTでは総合力が重要ですが、組織が大きくなると、どうしても縦割りの部分が出てきます。しかし、OKIくらいの企業規模だと、1つの組織でIoTに取り組めます。他方、OKIよりも小規模の企業の場合、今度は研究開発に十分な投資ができません。

OKIは2016年4月に情報、通信、公共の3つの本部を情報通信事業本部に統合しています。

坪井 手前味噌になりますが、OKIには優れた技術が数多くあります。情報・通信・公共を1つの組織に融合したことで、様々な事業部の優れた技術をクロスさせた商品開発を加速させることができました。先ほど紹介した商品の中にも、複数の事業部にまたがって開発したものがいくつもあります。

「クロスセル」も進んだのではないですか。

(聞き手・太田智晴)
続きは本誌をご覧下さい

定期購読申込ページへ

単部買いページへ

テレコミュニケーション定期購読のご案内

TOPICS注目の記事

インタビュー

丹 康雄 氏
北陸先端科学技術
大学院大学
教授

スマートホームからライフへ
AIなしでは「巨大なリモコン」